よみもの

ひとえの季節も大活躍。
お気軽着物と、半幅帯

2023年5月1日公開

汗ばむひとえの季節に活躍する木綿着物。雨も気にせず、汚れたら、家で洗えるのがうれしいですよね。カジュアルなイメージも強い木綿着物ですが、素材も色柄も大人っぽく進化しています。また、シンプルだけど、ニュアンスカラーの無地紬は、合わせるシーンも広い万能着物。季節を問わない気軽な帯を合わせて、はつらつおでかけしたいですね。

しなやか。木綿着物

「千織」遠州木綿 みぞれ(反物)


木綿でありながら、まとえばふわりと軽くやわらか。肩の凝らない着心地の秘密は、昔ながらのシャトル織り機で糸に負担をかけずゆっくり薄手に織られているから。複数の色が相まった奥行きのある表情も魅力だ。今回色選びを担当してくれたのは着物スタイリストの大川枝里子さん。「サンゴとヒヤシンスは透明感があって顔映りも◎。染めの着物感覚できれいに着られます。ホシゾラは格好いい帯も甘い帯も映える万能選手。ショコラは紬(つむぎ)好きには見逃せません」。生地幅はゆとりの40cmで、裄ゆきが長めの人にもお薦め。うれしい価格も見逃せない。


ミンサー織の半幅帯を合わせて、リラックス。


名古屋帯を合わせて、お澄まし。


シックなコーディネートで、美術鑑賞に。


甘めコーディネートで、友人とのランチに。

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「千織」遠州木綿 みぞれ(反物)

「おとづき商店」繭わた木綿(反物)


袖を通した瞬間に感じる優しい肌触りと体に沿うしなやかさは、ヨコ糸に使った"絹"にあり。「光沢もあるので、リアルなおしゃれ着として幅広く楽しめます」と大川さんも太鼓判だ。右側の2本のベーシックカラーの小格子は、遠目にもくっきり映る絶妙な配色と帯合わせのしやすさがポイント。左側のストライプとチェックは、大人っぽいペールトーンと、柄のバランスが身上だ。生地幅も40.5cmとゆったりで、裄は最大約75cmまで対応。自宅で気兼ねなく洗えるので、着物でお出かけする機会がさらに増えそう。


無地の麻八寸帯を合わせて、大人っぽく


帯締めや帯揚げを効かせて、快活に。


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「おとづき商店」繭わた木綿(反物)

「KIMONO MODERN」シルクデニム着物(プレタ)


興味はあるけれど、少々ハードなイメージもあるデニム着物。そこでインディゴ特有の色合いやふだん着としての使い勝手はそのままに、大人が"きれいめ"に装える上質さを追求したのがこの一枚。驚くほどソフトで軽くしなやかな風合いは、シルク混のなせる業。薄手なのでおはしょりがもたつかず、体のラインもすっきり。ほどよい艶感は、モード系だけでなく上品な帯とも相性抜群だ。水通し加工済みだから、自宅でのお洗濯も可能。着つけがラクチンなバチ衿も◎。


光沢のある半幅帯と合わせて、都会的に。シルクも入っているので、驚くほどしなやか。

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「KIMONO MODERN」シルクデニム着物(プレタ)

お澄ましも、カジュアルも。ベーシックカラーの無地紬

「いち利×七緒」ベーシックカラー結城紬(反物)


帯合わせ次第で、お澄ましにも、カジュアルにも。そんな本気で使える無地にこだわった最旬のベーシックカラー。「無地紬というと無難な色を思い浮かべる方も多いと思うのですが、本当に必要なのは、自分がきれいに見えて、着ていて心浮き立つ色。だから肌映りのいい中間濃度で季節を問わず楽しめる4色を吟味しました」とは、着物スタイリストのコバヤシクミさん。塩瀬の染め帯で食事へ、個性派帯で美術館へ、とお出かけの幅がぐんと広がる。ひとえ仕立てでも、袷仕立てでも、活躍の場は広い。


更紗風の帯を合わせて、おしゃれに。


帯合わせと、小物合わせの楽しみも広がる。


驚くほど合わせやすい、ベーシックカラー4色。

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「いち利×七緒」ベーシックカラー結城紬(反物)

お気軽半幅帯2選

「みんさー工芸館」みんさー半幅帯


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「みんさー工芸館」みんさー半幅帯

「coten」オリジナルカラー半巾帯 紙こぎん四寸


「coten」オリジナルカラーでこぎん刺し風の柄を織り出した、山形県米沢市の「近賢織物」製の半幅帯。表はタテ糸に絹、ヨコ糸に和紙を用いた、軽く通気性のある生地。裏は絹100%のリバーシブル仕様で、通年使える。長さは435cmと変わり結びも楽しめる長尺で、幅は17cmとやや広め。芯なしの仕立てだが、適度なハリとコシのある生地は、結びやすく形がきれいにつくれる。

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「coten」オリジナルカラー半巾帯 紙こぎん四寸