肌じゅばん、半じゅばん、長じゅばん、裾よけ、ステテコ。 聞いただけでもこんがらがりそうな、着物の下の組み合わせ。いえいえ、何を優先するかで、 答えはシンプル! 悩める5人に、「肌着博士」がぴったり肌着をずばりと診断。
「ゆかたを、チャチャッと着たい」Aさんにはブラ付きワンピースを!
夏に袖を通すのは、もっぱらゆかた。「ゆかたの下にはこれだけ」な、手早く簡単に着られる肌着を教えて!
長じゅばんなしで着るゆかたの場合、肌着に求められるのは、バストトップや脚が透けるのを防ぐ役割。和装ブラジャー機能付きのワンピースタイプなら、1 枚でその役割を果たし、するっと着れば一瞬ですべてが整う。もちろんゆかたの下だけでなく、長じゅばんの下に重ねても。
お薦め1
「荒川」和装スリップ 通年タイプ・ブラジャー機能付き
胸元をソフトに押さえてなだらかに整える和装ブラ機能が付いたスリップ。胸元が大きく開くつくりなので、足先からするっと着脱でき、整えたヘアメイクも崩すことなく着られる。汗ばむ季節に安心の脇パッド付きで、スカート部分は滑りの良いベンベルグ素材。
お薦め2
「サラサ・デ・サラサ×七緒」 極上ブラワンピース
身頃と裾に最高級の超長綿を使用、うっとりするほどのなめらかな肌触り。3重構造の前布が汗をしっかり吸収し、締めつけずに優しく胸元をホールド。体のラインを美しく見せる立体裁断で、腰まわりもすっきり。エレガントな着姿とぜいたくな着心地が楽しめる。
「締めつけず、らくに着たい」BさんにはTシャツ形 長じゅばん!
紐やゴムで締めつけられる のが苦手。テクニック要ら ずで、長時間着ていてもら くな肌着はないかしらん?
長じゅばんなしで着るゆかたの場合、肌着に求められるのは、バストトップや脚が透けるのを防ぐ役割。和装ブラジャー機能付きのワンピースタイプなら、1 枚でその役割を果たし、するっと着れば一瞬ですべてが整う。もちろんゆかたの下だけでなく、長じゅばんの下に重ねても。
「Saku Saku+×七緒」 ふぁんじゅスリップ(プレーン衿)
半衿部分に市販の差し込み芯を通したら、後は着るだけ。衣紋の抜き具合や衿合わせはきれいに見えるよう固定されており、崩れ知らず。綿100%の生地はなめらかで、裾さばきもいい。フィット感のあるつくりなので、透ける着物には和装あわせブラを着けると安心だ。袷(あわせ)時季用のプレーン衿が付いているので、夏は夏用の替え衿を縫いつけて。
「Saku Saku+」ふぁんじゅ替え衿
プレーンタイプの半衿があらかじめ付いているふぁんじゅスリップだが、季節やコーディネートに合わせて使える専用の替え衿もある。夏着物やゆかたに合わせるときは、元の衿の上に夏用の衿を縫いつけて。白の透かしレースの半衿なら、涼しげで夏にぴったり。替え衿はほかにも。
「補整を駆使して、きれいに着たい」Cさんは補整を兼ねた肌着で ベースメイクを
着物は補整で体のラインを整えたいし、汗移りも防ぎ たい。きれいな着姿をかなえる肌着って?
やわらかものなど、体のラインが出やすい着物は補整してベースメイクを。補整機能の付いた肌着なら、手軽に整い、汗移りを防ぐ効果も。快適素材のプレタ夏向けの長じゅばんを重ねれば、下ごしらえは完璧。
「たかはしきもの工房」 補整肌着くノ一麻子
肌ざわりのいい綿楊柳(ようりゅう)で麻綿を挟んだ、汗取り兼補整肌着。一見暑そうだが、天然繊維で最も吸湿・放湿性に優れる麻綿が汗を素早く吸って蒸発させるため、ムレにくく着心地はサラリ。脇と背中には吸水性のある防水布がほどこされ、着物への汗移りを防ぐ。幅の広さと取り付け位置にこだわった胸紐が生む、補整機能も特筆モノ。Cカップ程度までなら、身頃で胸を包んで紐で結ぶだけで、ブラをせずともバストラインが整う。胸と背中にはポケットがあり、タオルを入れるなどしてさらなる補整も可能。麻綿は空気の膜をつくるため冬は防寒肌着にもなる。
「たかはしきもの工房」 満点ガードル裾よけ
これが正解。”肌着”診断室
●引用元
七緒vol.74 夏号(プレジデント社)
●スタッフクレジット
文=中尾千穂
撮影=尾嶝 太
イラスト=tent