長時間動いても
蒸れない、ズレない、食い込まない!
門脇樹代さん 「salt &plum」店主
●「衿秀」き楽っくプレタ長じゅばん うろこ
●「井登美」すずろベルト
独立して自身のワインバーを開店する際に、仕事着として着物を選ぶことにした門脇樹代さん。「最初は気合を入れてじゅばんの紐を結び、着物にも2〜3本紐を使って着つけをがんばっていました。だけどお店が終わるころには疲れ果ててゾンビのようになるし、朝起きるのも大変で……。少しでも快適にと思い、小物を替えたり、動きやすい半幅帯にしたりして、今のスタイルに落ち着きました」 門脇さんの装いに欠かせないのは、「衿秀」のき楽っくプレタ長じゅばんと、「井登美」のすずろベルト。き楽っくに付いている紐は結ばず胸紐を使って仮押さえし、着物の腰紐を結んでから胸紐を抜くのが門脇流。その後、着物の上からすずろベルトを締める。「腰紐1本にすずろベルト1本で、蒸れないしズレないし、食い込まない。快適な着つけにたどり着くことができました。食事の後でも苦しくありません」 基本的なアイテムは夏でも変わらない。「お店でゆかたを着ることもありますが、寒がりな上にお客さまに合わせてエアコンを効かせているので、中にはしっかり着ておきたい」という門脇さんがたどり着いたのは、き楽っくの袖を外してゆかたの中に合わせる方法。衿があるのできちんと感が出るのもポイントだそう。気軽にアレンジができるのも楽しみのひとつ。「半衿の代わりにお気に入りの着物のはぎれを縫いつけることもあります。着なくなった着物から替え袖をつくっている方もいるそうなので、私もやってみたいと思っています」
抜け感が美しい衿元。実は、衿を重ねた部分を両面テープで留めて着崩れを防止しているのだとか。
上/じゅばんの袖口が汚れたら、替え袖を外して食器用洗剤と重曹で洗うことができる。裄(ゆき)を着脱テープで調整できるのもうれしいポイント。下/フィット感に定評があるすずろベルト。ゴムを使っていない新素材の特殊織りで、強力な滑り止め効果を発揮。メッシュ素材で通気性が良く、軽いのもポイント。
門脇樹代さんの愛用品
き楽っくプレタ長じゅばんは、うそつきタイプの長じゅばん。半衿がファスナー仕様になっていて、半衿の付け外しが1分で完了。袖は、種類が豊富に揃う替え袖を着脱テープで自在に取り替えられる。本体も袖も丸ごと洗濯可。すずろベルトは、着脱テープ式の伊達締め。ゴムを使わない新素材を特殊なメッシュ織りにすることで、締めつけ感のない抜群のフィット感を実現。ゴムより強く、劣化もしにくい。
かどわき・しげよ 東京・白金台の細い路地にあるワインバー「salt&plum」の店主。イタリアンレストラン勤務を経て、2018年にオープン。店舗の営業情報はInstagramから。Instagram@salt_plum
撮影=吉澤健太 文=山本梨央